お盆休みは家族や友人との長距離ドライブや、帰省の機会が増える時期です。安全で快適なドライブを楽しむためには、事前の車のメンテナンスが欠かせません。
この記事では、お盆休み前に必ずチェックすべき車のメンテナンス項目を、初心者でも分かりやすく解説します。
お盆時期に多い車のトラブルと要因

JAFによると、2024年度におけるロードサービス出動理由のうち、お盆時期に多いトラブルは「バッテリー上がり」「タイヤのパンク・バースト」が大きく占めているとのことです。
特に「バッテリー上がり」はお盆に限らず、1年間に発生した出動理由の42%を占めています。
タイヤのパンクについてもバッテリー上がりと同様、1年間に発生した出動理由の20%を占めています。
2024年度お盆時期における、救援件数・出動理由(四輪・二輪合計)ワースト5を紹介します。
一般道路
順位 | 出動理由 | 件数 | 構成比 |
---|---|---|---|
1 | 過放電バッテリー | 21,000件 | 30.41% |
2 | タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 | 14,104件 | 20.42% |
3 | 破損/劣化バッテリー | 6,272件 | 9.08% |
4 | 落輪・落込 | 3,351件 | 4.85% |
5 | キー閉じ込み | 2,923件 | 4.23% |
– | その他 | 21,417件 | 31.01% |
高速道路
順位 | 出動理由 | 件数 | 構成比 |
---|---|---|---|
1 | タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 | 1,155件 | 38.14% |
2 | 燃料切れ | 254件 | 8.39% |
3 | 事故 | 188件 | 6.21% |
4 | 過放電バッテリー | 143件 | 4.72% |
5 | 発電機/充電回路 | 86件 | 2.84% |
– | その他 | 1,202件 | 39.70% |
するべきメンテナンス6選!
バッテリーの状態確認・交換

先程説明した通り、お盆時期に最も発生しているトラブルが「バッテリーの過放電」です。
特に夏場はエアコンを使用するため、春や秋などと比べて電気を多く使用します。
エンジンがかかっているときは「オルタネーター」と呼ばれる発電機が稼働しているものの、渋滞時などエンジンの回転数が低い時には発電量が不足し、バッテリーの充電量が不足してしまう可能性もあります。
また、バッテリーは経年とともに性能が劣化していきます。
バッテリー交換してから約3年以上経過している方は、ディーラーやカー用品店などでバッテリー状態をチェックしてもらいましょう。
また、状況に応じてバッテリーを交換しておくと、なお安心です。
参考:車のバッテリー上がりが夏に発生する理由と対策を解説|オートバックス
タイヤの状態確認

バッテリーの次に多いトラブルが「タイヤのパンク・バーストなど」です。タイヤのバーストは最悪の場合、死亡事故にもつながるため要注意です。
夏場におけるバーストの原因は主に3点です。
- タイヤの劣化
- タイヤのキズ
- 空気圧不足
タイヤの劣化・キズについては外観を確認してもらうのが一番です。また、ミゾの残りや製造年がどの程度経過しているのかも併せて確認しておきましょう。
タイヤの空気圧に関しては、ガソリンスタンドやカー用品点などで点検・調整してもらうことが可能ですので、今一度チェックしてもらいましょう。
摩耗タイヤ・夏季にスタッドレスタイヤを装着して走行する危険性については、下記の動画を見るとイメージしやすいです。
- タイヤの溝の残りを確認する(4mm以下は要交換)
- タイヤの製造年を確認する(5年以上経過したものは要注意)
- タイヤの空気圧を適正値に調整する
- 夏タイヤを装着する(主に積雪地域)
ワイパーの状態確認

お盆時期は比較的天候は良いものの、にわか雨に遭遇する可能性も十分考えられます。急な大雨にも対処できるよう、ワイパーの状態も確認しておきましょう。
ワイパーゴムは半年~1年に1回交換、ワイパーブレードは1~2年に1回の交換頻度が目安となっています。
また、屋外に車を停めている車は直射日光によってワイパーの劣化が進みやすく、交換サイクルが早まる可能性が高いです。
ワイパーゴム・ワイパーブレード交換の目安となる症状は次の通りです。
- 裂けていないこと
- ひび割れしていないこと
- 変形していないこと
- 硬化していないこと
- ワイパー作動時、ガタつきなど異音が発生しないこと
- 金具のガタつきがないこと
ウィンドウォッシャー液の補充

お盆の時期は気温が高く、ウォッシャー液の減りが早くなる可能性があります。
また、長距離運転すると、フロントガラスに虫が付着し汚れやすいため、ウォッシャー液の使用頻度が高まりやすいといえます。
ワイパー点検と併せて、ウォッシャー液の残量も確認しておきましょう。
ボンネットを開け、レベルゲージなどで液量を確認する

エアコンの動作確認

ここ数年、夏の暑さが厳しくなっており、熱中症による死者も増えています。
快適なドライブ・旅行にするためにも、エアコンの動作確認をしておきましょう。
「A/C」ボタンをONにし、冷風が出ることを確認する
※冷風が出ない場合は設定温度を下げ、内気循環をONにしてください。それでも冷えない場合はディーラーなどで点検してもらいましょう。
窓ガラス・ミラーの撥水コーティング

窓ガラス各面やミラーの撥水コーティングを施した場合、ガラス面やミラーに付着した雨水をはじいてくれるため、雨天時の視認性は格段にアップします。
撥水コーティングすることにより、走行風で雨水を飛ばしたり、雨水の流れを良くしてくれたりします。
ワイパーのないガラス面は当然ですが、ワイパーのあるガラス面に対しても有効です。
前後方向だけでなく左右方向への視界も確保したい方には、窓ガラスやミラーへの撥水コーティングを施行することをオススメします。

バッテリー上がり対策にはジャンプスターターが有効

万一のバッテリー上がりへの備えとして、「ジャンプスターター」と「ブースターケーブル」を備えておくと、より安心です。
おすすめのジャンプスターターについては「バッテリー上がりや災害時の備えに!オススメジャンプスターター5選!」にてまとめてありますので、そちらも是非参考にしていただけたらと思います。



タイヤの購入は通販がオススメ
タイヤの購入には「オートウェイ」や「フジ・コーポレーション」など通販を利用するのがおすすめです。
オートウェイ・オンラインショップではアジアンタイヤのラインナップが豊富であり、安価かつ信頼性も高いタイヤを購入することが可能です。
また、フジ・コーポレーションでは、ブリヂストンなど国産タイヤを、店頭販売よりも安く購入することが可能となっています。
タイヤの交換を検討している方は、これらのサイトから探してみるのもオススメと言えます。
まとめ

お盆時期に多発している車の故障として多いものが「バッテリー上がり」「タイヤのパンク・バースト」です。
これらを避けるためにも、最低限バッテリーやタイヤの状態を確認しておきましょう。
また、バッテリー上がりへの対策として、ジャンプスターターとブースターケーブルを備えておくのも有効です。
上記以外にも、ワイパー状態・ウォッシャー液量の確認やエアコン動作状態の確認も、安全・快適なドライブに必要な項目と言えるでしょう。
楽しいお盆休みになるよう、お出かけ前には上記のことを意識していただけたら幸いです。