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R53 ミニクーパーS レビュー!

本記事には商品プロモーションを含みます

今から20年以上前に登場した、初代BMWミニクーパーS。ミニクーパーと言えば、かわいらしいデザインと「ゴーカートフィーリング」で有名です。

そのBMWミニの中でも、最もゴーカートフィーリングを感じられるのがR53ミニクーパーSと言われています。

今回、ヤフオクにてR53ミニクーパーS(MT)を落札することができましたので、GR86オーナー且つ、カート経験者の目線でレビューしていきます。

今後、R53ミニクーパーSの購入を検討している方の参考になれば幸いです。

スペック

R53ミニクーパーSの基本的なスペックは以下の通りとなります。また、比較材料として、3代目スイフトスポーツおよびGR86のスペックも併せて記載します。

車種(グレード)ミニクーパーSスイフトスポーツGR86(SZ)
駆動方式FFFFFR
トランスミッション6AT・6MTCVT・6MT6AT・6MT
全長3,655mm3,890mm4,265mm
全幅1,690mm1,695mm1,775mm
全高1,455mm1,510mm1,310mm
ホイールベース2,465mm2,430mm2,575mm
車両重量1,180kg(MT)1,040kg(MT)1,260kg(MT)
総排気量1,598cc1,586cc2,387cc
最高出力170ps136ps235ps
最大トルク220Nm160Nm250Nm
最小回転半径5.1m5.2m5.4m
各車スペックについてはグーネットから引用

ゴーカートフィーリングって何?

MINIはボディサイズに対し、ホイールベースが長めに設計されています。R53ミニクーパーSと3代目スイフトスポーツ(ZC32S)を比較すると、車体サイズ自体はクーパーSの方が小さいにもかかわらず、ホイールベースはクーパーSの方が35mm(=3.5cm)長いです。

さらに、トレッドの広さやシート座面の低さなどの観点からも、ゴーカートに近い設計になっています。

そこに、高いボディ剛性や、少し硬めのサスペンションセッティングなど、ハンドル操作に対して車体が機敏に反応するような設計がなされています。

これらの要素が複合的に合わさることで、ゴーカートのように機敏で軽快なハンドリングとなり、「ゴーカートフィーリング」と言われています。

引用:第3弾 MINIのゴーカート・フィーリングとは?|MINI 正規ディーラー Motoren Glanz 公式サイト

内装・機能

走り出すと自動でドアロックが掛かる

まず驚いたのが、自動ドアロック。ギアを入れて走り出すと、20km/hぐらい出たところでドアロックが自動で掛かります。

また、エンジンを切ると自動でロックが解除されます。

2000年代前半の車なのに、こんな機能が付いているのかと思わず関心してしまいました。

センターコンソールにスイッチ類が集約されている

R53に限らず、どのモデルもこのようなデザインのスイッチになっています。特に、初代ミニのスイッチ類はセンターコンソールに集約されています。

新しいミニは一般的な国産車と同様、運転手側のドア手すり部にパワーウィンドウスイッチがありますが、初代ミニはパワーウィンドウやドアロックのスイッチも、センターコンソールにあります。

航空機のコックピットのような雰囲気でオシャレです。

操作感

手応えのあるシフトフィール

ストローク自体は決して短くないのですが、「ガコッ」と手応えのあるシフトフィールです。

GR86よりもストロークは若干長いものの、程よい手応えを感じながらギアを入れる感じ。これはこれで味があると感じます。

軽自動車のような、グニャグニャしたシフトフィールではないので、運転していて気持ちのよいシフトフィールかと思います。

アクセルは少し慣れが必要

ミニクーパーのアクセルペダルは「オルガン式」を採用しています。

一方、国産車のほとんどが吊り下げ式ペダルのため、最初は違和感を感じるかと思います。

また、ブリッピングをする際、「チョン」とアクセルを軽く踏んだだけでは回転数が上がりません。そのため、ブリッピング時にはアクセルを約1秒間踏み続けてから、クラッチを繋げる必要があります。

ハンドル・クラッチ共に重め

まず、ハンドルについて。油圧パワステということもあり、現在新車で購入できる車種と比べると、ハンドルはやはり重いです。

一般道を走行している場面などではさほど気になりません。しかし、駐車場面や狭路走行など、ハンドルをかなり回さないといけない場面では、ハンドルの重さを感じやすいです。

最近の車は電動パワステのため、R53ミニクーパーSはパワステ付きとは言えども慣れが必要かと思います。

逆に言えば、このハンドルの重さも相まって、より強いゴーカートフィーリングを感じることができると言えるでしょう。

次に、クラッチについて。MT車に乗り始めて2年以上経過している筆者でしたが、初めてクラッチ操作した際、「肉離れを起こすのでは⁉︎」と思うレベルで重く感じたのを今でも覚えています。

クーパーSを乗り終えた後、GR86を運転してみると、すごくクラッチが扱いやすく感じるほどです。

出品者によると、外車のMT車は国産車と比べてクラッチは重いのだそうです。

ある程度運転すれば慣れてきますが、MT初心者にはよほど「愛」がないと厳しい重さだと思います。

走行面

気持ちよく滑らかに加速してくれる

R53ミニクーパーSはスーパーチャージャーを搭載しています。また、いわゆる「ドッカンターボ」ではないため、自然な加速感を得られることができます。

国道のバイパスなど、直線の長い道路での発進時でも気持ちよく加速することができます。

現在ではスーパーチャージャーを搭載している車種自体希少ですし、スーパーチャージャーがどのようなものか気になる方にとって、希少価値のある車種かと思います。

カーブも安心して曲がれる

GR86が後輪駆動であるのに対し、ミニクーパーは前輪駆動であるためか、どっしりと構えて曲がれる感じがします。

とは言えども、ゴーカートフィーリングを名乗っている通り、機敏に曲がります。

後輪駆動と比べてスピンしにくい安心感と、機敏なハンドリングを両立させた、面白いクルマと言えそうです。

逆に言えば、カートは後輪駆動であることを始め、その他機構的にもスピンしやすい構造になっています。そのため、「どっしり構えて曲がれる」という点に関して言えば、ゴーカートとは異なるとも言えます。

最も、ゴーカート(レンタルカート)は基本的に公道走行を前提としていないため、そこまで気にしなくても良いのかもしれませんが…

センターメーターも気にしなくて大丈夫

ミニクーパーのスピードメーターは、一般的にはカーナビが設置されるような位置にあります。そのため、速度確認がしにくいのではないかと思う方も多いかと思います。

実際、センターメーターで速度を確認すると、視点移動が大きいため確認しづらいです。

しかし、タコメーター内にあるオンボードコンピュータ(デジタル表示のやつ)で速度表示することも可能ですので、速度確認についてもさほど気にする必要はないかと思います。

オンボードコンピュータでの速度表示

ボディ剛性が高く感じる

あくまで体感ではあるのですが、R53クーパーSは運転していて「カタマリ感」のある車だと感じました。

GR86も先代モデルと比較してボディ剛性が向上しているそうですが、その比ではないぐらい、「がっしりしている」、「金属のカタマリを操っている」感があります。

筆者自身、R53クーパーSが初めての外車のため一概には言えませんが、ドイツには「アウトバーン」があるためか、丈夫な作りになっているのかと思います。

逆に言えば、「加速自体はいいものの、軽快感が少ない」と感じる可能性もありそうです。

過去に、スズキ「アルト(HA36S)」を代車で借りたことがありますが、こちらは非力ではあったものの、軽量であったためか軽快感を感じたほどです。

維持費等

オイル交換費用が高め

R53ミニクーパーSの指定オイルは「0W-40」です。このオイルは性能が良い分、コストが高いです。

先日、MINI専門店にてオイルフィルターとセットで交換してもらいましたが、フィルター代込みで16,000円ほど掛かりました(銘柄:MOTUL 5W-40)。

一方、GR86の指定オイルは「0W-20」です。このオイルは、ハイブリッドカーなど一般的な国産車でもよく使用されているオイルです。そのため、オイル交換に関しては一般的な普通車とさほど費用は変わらないと言えそうです。

GR86はジェームスにてオイル交換(銘柄:Mobil Super 0W-20)をしてもらっていますが、こちらは8,000円程度でオイルフィルターもセットで交換してもらえます。

クーパーSが専門店でオイル交換してもらっているのに対し、GR86はカー用品店でオイル交換をしてもらっているため、公平な値段比較ができているとは言えません。しかし、指定オイルが高性能な分、オイル交換の費用がかさむことは間違い無いと言っても過言ではないでしょう。

燃費はお世辞にもいいとは言えない

R53ミニクーパーSの燃費はMT・AT共にカタログ値で12.0km/Lとなっています。つまり、実際にはこれよりも悪いことの方がほとんどです。

筆者の場合、GR86の燃費は概ね12.0km/Lで推移しています。一方、ミニクーパーSは12.5km/Lで推移しています。

どちらも同じような乗り方をしているため、燃費についてはほぼ同じくらいと言っても良いかと思います(どちらもMT)。

いずれにせよ、お世辞にも燃費は良いとは言えないのが現状です。

外車という理由で点検整備を断られることも

ブレーキパッド摩耗のため取替見積もりをお願いしようとしたところ、近所のイエローハットでは断られました(オートバックスはOKでした)。

実店舗で車両を購入した場合は大丈夫かと思われますが、個人売買等で購入する場合は近場に頼れるお店があるかどうか事前にリサーチしておいた方が良いでしょう。

まとめ:オシャレだが走りを追求したクルマ

ミニクーパーというと、丸目のデザインでかわいらしさ・おしゃれさをイメージさせる車種ですが、R53ミニクーパーSは見かけ以上に走行性能を重視した車種です。

したがって、デザイン性だけで購入するのはやめておくのが吉と言えるでしょう。

また、MINI専門店の方いわく、初代BMWミニ(R50・R52・R53)は故障が多いのだそうです。そのため、「安いから」というだけの理由で購入すると、後々痛い目を見る可能性もありそうです。

とはいえ、運転するのには非常に楽しい車種です。公道を走行するには十分な加速性能がありますし、ドライブが好きな方にとっては選択肢の一つとして検討しても良いと思います。

外観だけでなく、走行性能も重視する方や、ゴーカートフィーリングをより楽しみたい方にとっては貴重な選択肢とも言える車種であるとも言えます。

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ABOUT ME
りょー
GR86、ジムニー(JA11)、ミニクーパーS(R53)の3台持ちをしている20代です。趣味はドライブ、旅行、ゲームなど。MT車の運転や車のレビューなど、車に関する様々なことを発信していきます。